経理の転職事情や転職成功の秘訣
経理転職市場の動向
昨春の大震災復興による特需が期待されていますが、本格的な復興は、まだ始まっていません。昨春の震災前までに復調の兆しを見せていた経済も
非常に軟弱です。日本経済は些細なことで、再度悪化する危険性をはらんでいるといえるでしょう。国外では、2012年初頭に格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が、フランスなど欧州9カ国の国債格付けを引き下げするなど、欧州の債務危機が継続しています。米国の景気が今年さらに悪化すると予測する米エコノミストもいます。日本経済に重大な影響を及ぼす懸念材料が絶えません。
日銀の白川総裁も昨年末の記者会見で景気の先行きについて、欧州債務問題の展開など、様々な不確実性が存在している、景気の下振れには注意が必要との警戒感を示しています。
転職市場も震災直後のショック的な落ち込みからは回復しましたが、それ以上に良くなる兆しは見られません。非常に状況が悪いように聞こえますが、我が国の人口減少傾向や将来の年齢構成を考慮すると、もはやこの経済状況が平常であると認識すべきです。リーマン・ショック前のような好景気は今後も訪れるかもしれませんが、それは一時的な異常時であるという認識で転職を含む人生設計を立てましょう。
【2012年前半の経理転職市場の動向】
経理の転職市場でも、求人件数は震災前レベルまで回復しています。しかしながら、企業側の心理は先行き景況の不透明感から震災前よりも悪くなっているような印象を受けます。昨春の震災前までは、多くの企業が景気が良くなるのも時間の問題といった、期待感を抱いていました。一方、震災後は多くの企業が景気回復には相当の時間が掛かるかもしれない、もしくは更に悪くなるかもしれないという恐れを抱くようになっています。
経理職の転職市場は他職種に比べ立ち直りが遅れているとの情報もあります。経理の転職市場の流動性が、なかなか高まらないようです。増員は営業や販売職を先行させる企業が多い、他職種に比べ経理職の方々の転職に対する動きが鈍く退職者が出ないことから補充の募集が出ない、これらのことが関係しているようです。
短中期的には状況が好転することはなさそうですが、採用意欲の高い求人案件が多く存在していることも確かです。企業の採用は、“いい人がいれば” から “いい人を是が非でも採用したい” に変わりつつあります。選考を迅速に行う企業が増えてきました。募集中に採用を取り止めてしまうという求人企業も殆ど見られません。
1.上場企業の経理求人動向
a.) 大規模企業
引き続き募集は、一部の大企業による優秀な人材の増強を図るための求人に限られてくるでしょう。
欠員補充を目的としたものが少なく、現状の社員以上の力を発揮し得る方がいれば採用も検討するといったスタンスが見られます。したがって、選考は非常に厳しいのが実状です。
b.) 中小規模企業
開示情報作成等の業務増大・業務過多による増員や補充を目的とする求人が継続するでしょう。恒常的な要員不足に悩む企業が多く、即戦力となる上場企業での開示関係業務を含む主計経理経験者を求めていることが多い。ただし、昨年6月の金融担当大臣談話によりIFRS適用が事実上延期になっていることからIFRS導入に向けた焦燥感は減少しています。選考は依然として厳しいです。
2.非上場企業の経理求人動向
経理の人員が5名程度以下の企業で欠員があった場合には、補充の求人が出されています。但し、この景況下では欠員があまり出ないため、欠員募集も少ない状況です。経理人員が比較的多い企業では、欠員が出ても補充を行わず様子を見ている企業も見られます。いずれにせよ、依然として選考が厳しいように感じられます。増員の経理求人は若干ながらも出つつあります。上場を目指す企業の経理求人は足踏みの状態が続くでしょう。2011年の新規上場社数は36社と2010年に比べ14社増となりましたが、依然として低い水準です(2006年:188社)。
リクナビNEXTより
|
上場企業の求める経理人材
開示業務等の増加やIFRS導入準備のための人員不足感による求人が継続しています。ただし、昨年6月の金融担当大臣談話によりIFRS適用が事実上延期になっていることからIFRS導入プロジェクトは多くの企業で一時中断もしくはスローダウンしています。
実際の採用現場では、年齢に応じた経験を求められるのが一般的で、20歳代の若年層に対してポテンシャル採用を進める一方、30歳前後以上の年齢層に対しては、有価証券報告書や決算短信の作成など開示業務の経験を必須とする傾向が強いでしょう。
また、製造業での海外生産拠点の増加や、最近ではIT関連企業をはじめとする新興企業の海外進出、持株会社制導入の増加などを背景に、連結決算経験を持つ人材を求める企業が増えています。同時に、海外子会社の増加に従って、ビジネスレベルの英語力を持つ人材が歓迎される傾向も。
非上場企業での経理・決算業務が税法への準拠を目的とすることが多いのに対し、上場企業ではディスクロージャーを目的とした業務も加わります。
ひと口に上場企業といっても、伝統的な大手企業と新興(または中規模)企業では任される職務内容も学べるスキルも異なります。「10年後どのようなタイプの企業で活躍していたいか」を念頭に、中長期的視野に立った企業選びが重要です。
上場準備企業が求める経理人材
さまざまな局面において、早いスピードでの変革が求められるのが上場準備企業です。もっとも歓迎されるのは、上場準備業務に最後まで携わり上場を経験した人材ですが、上場準備企業のうち、実際に上場を実現するのは1%程度にすぎないとも言われています。そうした現実を踏まえ、多くの場合で上場準備企業が求めるのは、上場の経験がなくとも、仕訳から月次年次決算までの実務経験と日商簿記2級程度の基本的知識がある人材です。人物面では、実務のリーダー格として活躍のできる人柄、素養が重視されています。
上場準備企業では、多くの場合、経理・財務部門の体制がまだ発展途上にあります。上場の目標スケジュールに合わせて、問題点を洗い出し、改革を推し進めるためには、ルーチンの経理業務をこなすだけでなく、経理部門全体の仕事のやり方を見直していかなければなりません。
単に仕訳入力から決算までを仕上げるだけでなく、業務フローの問題を発見して、適正な経理処理や業務の効率化を図れる能力が求められます。そのため、選考では、経験だけでなく、しっかりとした経理の基礎を有しているかやリーダーシップ力の有無も重視されます。
上場準備企業では、経理・財務部門の仕組みづくりから参画できるチャンスとやりがいが大きな特色であり、醍醐味であるといえるでしょう。
中堅企業が求める経理人材
多数の関係者・関係部署が稟議を行なう大企業に比べ、中堅企業では、経理・財務部門の責任者が経営に直接的な影響力を持つことも少なくありません。将来的に経理財務の責任者として会社の資産を預け、業務全般を安心して任せられる人材を求めて、人間性重視の採用を行うことが多いようです。その上で、一連の経理業務をひとりで処理できるだけの実務経験が求められます。選考では、経理の基本的な知識の指標として、日商簿記2級以上を応募要件とするケースが多く見られます。仕訳入力などの現場レベルでの経理事務ができる人材は多いものの、リーダーシップを発揮し、月次・年次決算のすべてにわたって取りまとめられる人材が不足しがちな現状があります。
さらに中小規模の企業では、大企業のように経営企画や業績管理を行う専門部署がないことが多く、予算や業績を管理、分析、レポーティングもできる人材は付加価値が高いと評価されるようです。
より経営に近いポジションで、経理・財務全般にわたって経験を深められるのが中堅企業の魅力といえます。企業によっては「経理担当」と限定せず、人事や総務を含めた管理業務全体を任せるケースもあります。広い裁量の幅を持って会社運営の一翼を担い、その企業に欠かせない存在としてやりがいのある仕事に取り組むことができます。 (執筆: チーフコンサルタント 槐島 健)
次は、経理の転職活動の流れについて説明します。 >>
転職支援サービスの流れ
経理経験を有する専任アドバイザーがキャリア相談から入社まで、無料であなたの転職活動をフルサポートします。
|
完全無料 相談から入社まで |
![]() |
秘密厳守 個人情報管理徹底 |
| Web日時予約の流れを見る | 詳しいサービス全体の流れを見る |
| 面談場所・面談ルームの写真を見る | 取り扱い経理求人の特徴を確認する |
コミュニケーション能力がある、業務改善意欲がある、積極的に提案・実行できる、能動的に行動できる、視野が広い、柔軟性がある、責任感がある、素直で吸収力がある、後進の育成意欲がある
今、企業が求めている人物像です。このような経理の方なら選考の厳しい企業(=良い企業)に転職できるチャンスが充分にあります。
中小企業、ベンチャー企業、上場企業は問いません。
あなたが「紹介会社は大量の求人情報を送りつけてくれさえすれば良い」との考えなら、弊社は向いていません。
単に求人票を受け取るだけでなく、中長期的なキャリア構築を視野に入れて、経理の分かるコンサルタントと話をした上で良い転職をしたいとお考えの経理の方なら、弊社の転職支援サービスはきっとお役に立ちます。




